2019年5月30日から一カ月間、人生最後の傷心旅を行いました。
とりえも何もない自分ですが、旅のツキだけはあるようで、今回の旅もラッキーなことがいくつかありました。
その中でも一番ラッキーだったことは、チェコ人夫婦との出会いです。
ワイナリーで偶然出会った
チェコ・第二の都市ブルノから南モラヴィア地方にあるズノイモという場所に行きました。
昼にホテルに着いたあと、徒歩10分の場所にあるワイナリーを訪れました。→【チェコ】ズノイモの中心地にあった唯一のワイナリー
受付で白ワインを一杯購入して、誰もいないテラスに行きました。
絶景を観ながら一人で飲んでいると、自分と同じ世代と思われるカップルが入って来ました。
自分の写真を撮ってもらうために、彼らに話しかけてお願いをしました。
数枚撮ってもらったあとに、
「そちらも撮りましょうか?」と言うと、彼らは意外な反応を一瞬見ませましたが、慌ててバックから携帯を取りだし渡してくれました。
「どこから来たの?」と聞かれたのをきっかけに自然と会話が始まりました。
ズノイモに住む夫婦
お互い英語はあまり話せないので、とグーグル翻訳を使いながら会話を進めていくと、近くに住む夫婦と分かりました。
お互いのワインがなくなったところで旦那さんが、
「次は何を飲む?」と聞いてきたので、
「貴方たちと同じものを」と伝えました。
数分後、旦那さんは三つのグラスを持って戻ってきました。
そして再び三人で乾杯。
彼らは水のようにワインを飲みタバコを吸いました。
自分も同じようにワインを飲みタバコを吸いました。
するとだんだんと仲が深まっていくのを感じました。
家で二次会
「この後、私たちの家で一緒に飲まない?」
と奥さんに誘われました。
時間は午後3時過ぎ。
このあとの予定はナッシング。
地元の人と飲む事が出来るなんて、自分にとっては願ったり叶ったり。
二つ返事をして、夫婦の自宅へと向かいました。
近所の人も加わりみんなで飲み会
アパートに行くと、車が2,3台止められそうな広いスペースがあり、そこには小さいテーブルと椅子がいくつかと瓶ビールなどが入った冷蔵庫もありました。
最初にトイレを貸してもらい家に入ると、奥さんが家の中を一部屋ずつ紹介してくれました。
外に出ると同じアパートのご近所さんと旦那さんが既に飲んでいました。
自己紹介をしたあと、彼らと一緒に白ワインで乾杯。
「遠慮せずに、好きなだけ飲んでくれ」
涙が出るほど嬉しい言葉。
お酒は瓶ビールか白ワインの二者択一なので、交互に頂きました。
みんなで飲んでいると、次から次へとご近所さんが加わってきました。
1時間前に出会った夫婦らと一緒に飲み会をしている・・・。
一人旅をしていると一人で飲む事ばかりなのですが、改めて誰かと酒を飲むことがこんなにも楽しいと気づきました。
酒も飲むしタバコも吸う
集まったご近所さんを含め7人で飲んでいると、全員酒は飲むのはもちろんのこと、一人をのぞいて全員タバコも吸います。
ビールもワインもタバコも早いスピードでなくなっていきました。
自分が持ってきたメンソールのたばこを差し上げると、「これは強いメンソールだ」とみんな驚いていました。
酒は言葉の壁をなくす
日本が好きで武士道に憧れている男性が英語を話せたので、彼を通してみんなと会話をしていました。
しかし、お酒が進むにつれて自然とみんなと意思疎通ができてきます。
飲みニケーションは万国共通
地元の人と地元の酒を飲み交わす。
初めて会ったどこの馬の骨か分からない人間を、家の飲みに招待していただき心から感謝しかありませんでした。
夢のような時間はあっという間に過ぎ、気づくと夜の7時を過ぎていました。
みなさん明日仕事があるということで飲み会は終わりになり、それぞれ握手やハグをして別れました。
特に夫婦には大変お世話になったので、「また必ず会いましょう」と言って別れました。
再び家飲み
次の日はワイナリー・バスに乗り6つのワイナリーをハシゴしました。
その事についてはこちらの内容で書いています。
ホテルに戻ったのは午後5時半、何か食べに行こうか考えると昨日の夫婦から連絡があり
「今日も一緒に飲もう」
と、嬉しいお誘い。
すぐに準備をして行くと、昨日とは別の住人の方がいました。
今日はワイナリーで12杯ワインを飲んだので、まずはビールをいただきました。
ビールは酒場で量り売り
今日は瓶ビールではなく壺にビールが入っています。
「瓶ビールをこの中にわざわざ入れてるの?」と聞くと旦那さんはニヤリとし、
「そうじゃないんだ。ちょうど空になったから一緒に行こう」と言われついて行くと・・・
近くの酒場で生ビールを入れてもらっていた!
どうやら、こちらのほうが安いらしい。
テラスで乾杯
一階の共有スペースで飲み終えると、昨日一緒に飲んだ女性の家のテラスにお邪魔しました。
陽の光が降りそろぎ、おとぎの国に来たような場所でした。
女性は自分らのためにおつまみを作ってくれました。
見た目でも分かるように、どれも美味しく、ワインとビールがすすむ絶品の味でした。
最後はワインバーへ
ワインもビールも全てなくなり、解散かと思うと・・・
「最後は3人で飲もう」
とまたまた嬉しい事を言ってくれて、近くのローカル・ワインバーに移動しました。
オープンスペースの席に座り、白ワインのボトルを注文して改めて3人で乾杯。
ズノイモの街中で飲むのもまた雰囲気が違って気持ちが良いです。
近くに居たカップルも加わり5人で飲む
時間は午後9時を過ぎていました。
今日は昼からワイナリーでワイングラスを12杯飲み、夕方から夫婦二人と飲み続けていますが、全然酔いません。
楽しい酒は全く酔わないから不思議です。
近くには若いカップルが同じようにワインを飲んでいました。
奥さんが話しかけると、観光でズノイモに来ているチェコ人でした。
彼らも一緒に加わり5人で飲むことになりました。
別れ
気づくと時間は午後9時半を周り、辺りも暗くなってきました。
先に若いカップルたちはホテルへと帰りました。
明日も仕事があるのにこんな時間まで一緒に飲んでくれてありがとうと言うと、
「貴方はゲストだから当然だ」
と言ってくれて震えるほど感動しました。
そして、最後の別れ。
2人とハグをし「必ずズノイモに戻ってくる」と言って、お互い別々の方向に歩きだしました。
若いカップルと再び出会う
自分のホテルに向かって歩いてると、遠くで自分の名を誰かが呼んでいます。
声がする方を見ると、先ほど別れた若いカップルが手を振っていました。
どうやら飲み足りなくて酒場を探している所でした。
「一緒に飲むか」
と言われたのでモチのロンで、
「オーケー!」
と言って酒場を探しました。
しかしすでに夜の11時近く。
辺りはしんとしてい、ほとんど誰も歩いていません。
すると犬を散歩している少女を見つけたので、
「この近くでまだやっている酒場はないか?」
と聞くと案内されたのが、看板のない隠れ家的な酒場でした。
路上で飲む
カップルの男性が
「涼しいから外で飲もう!」
と粋な計らいで、酒場の外で乾杯(ちなみに連日30度を超える気温でした)。
彼らはズノイモに今日やってきて、二日泊まるとのことでした。
彼らがどうやって知りあったかなどの馴れ初めを聞きながらビールを飲み続けました。
時間は0時近くになり、周りは誰も歩いていなく、しんとしています。
その中で先ほど知りあったばかりのカップルと飲むという奇跡がどんどんビールを美味しくさせました。
結局一人ビールを5杯ほど飲み続け、0時を周ったところで連絡先を交換して別れました。
感想
2019年2月にチェコ親善アンバサダーに選んでいただき、チェコに再び訪れようと決めました。
ワインが好きなので、せっかくならワイナリーがある場所にと思って訪れたズノイモでしたが、偶然に彼らと出会い、ワイナリー・バス『VINOBUS』を見つけ、最高の二泊三日になりました。
彼らから学んだことは、ビールとワインを通して年齢も性別も国も関係なく仲良くなれるということでした。
ご近所の方と定期的に親睦を深め、ワインバーでも若いカップルとは年齢が10歳以上離れていましたが、関係なくすぐに仲良くなっていました。
自分も彼らと同じように、どんな人とも立場を気にせずに仲良くなって乾杯していきたいと思いました。
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