2014年の6月。
友人のオト君と男二人でタイからラオスを旅していました。
タイ・ノーンカーイからラオスの首都ビエンチャンに着き、予約してあるホテルに行きました。
それぞれチェックインを済ませ、30分後にロビーで待ち合わせをして、別々の部屋に向かいました。
部屋に入ると、予想以上の大きさで窓の外にはメコン川が見えます。
天井が高く、清潔で、自然とテンションが上がってきました。
勢いよくカーテンめくると、ヤモリが2匹隠れていました。
当時ヤモリを見た事ない自分は驚いて、叫び声をあげてしまい、それを聞いた友人のオト君が部屋から走って来てくれました。
「どうした」
「ヤモリがいたんだ」
それを聞いたオト君は急にさげすんだ目になり
「なんだそんなことか・・・襲われたかと思ったじゃん。俺は今まで何度もヤモリを部屋で見てきたし、マレーシアの宿では顔を洗ってたら上からヤモリが落ちてきたから」
と言うとヤレヤレといった感じで部屋に戻って行きました。
そのあとロビーで会い、ビエンチャンの街並みを散策しましたが、なんだか気まづさが残っています。
1時間ほど経ったあと、別々に行動して夜にまた集まろうとなりました。
するとオト君が、
「そうだ。明日もビエンチャンに泊まるなら、あの宿は高いから俺はもっと安い宿に移るよ」
それを聞いた自分は、
「俺もヤモリが出たから他の宿に移るわ」
そう言うと、オト君の顔がゆでダコみたいになり、
「ヤモリごときでガタガタ言ってるんじゃねえよ!」
どんな時も冷静で、怒る姿を決して見せなかったオト君が怒鳴り声をあげました。
すると、周りにいたラオス人たちが何事かと思い集まってきたので、
「わ、悪かった。俺はヤモリが出てもあの部屋を変えない」
と言って慌てて謝りました。
オト君はまだ怒りがおさまらないのか何か言いたそうでしたが、自分は慌ててトゥクトゥクに乗り、その場を後にしました。
夜に再会したあと、生ビール(ビアラオ)を飲み仲直りしました。
次の日ビエンチャンには泊まらず、バンビエン、ルアンパバーンと行った後、お互い別々の道を進みました。
おわりです。
読んで頂き、ありがとうございました。
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