最後の傷心旅について振り返っています。
前回の内容➡ロシア人夫婦の夜散歩 |
2019年6月某日。
ジョージア、アルメニア、ロシアと巡り次の目的地はウクライナ。
最初、ヤロスラブリの次はベラルーシの首都「ミンスク」に決めたのですが、モスクワから飛行機で直接に行くにはベラルーシのVISAが必要でした(ロシア以外の国から行くときはVISAがいらない)。それなので、しかたなくウクライナ・キエフからミンスクに飛行機で向かうことにしました。なぜ、しかたなくなくと申しますとウクライナは2017年の5月に行ったので今回の旅では行かなくていいかなと思っていたのです。
ちなみにベラルーシのVISAがあればモスクワからミンスクまでは国内線扱いなので、乗れたとしたらチケットは片道5千円前後!
ロシア鉄道のアプリで購入
iPhoneからロシア鉄道のアプリを使って二日前に購入。その時の表記は以下の通りです。
料金:¥ 8,424(当時のレート変換)
駅:MOSKVA KIEVSKAYA ~KIEV-PASSAZHIRSKIY 時間:19:35~07:52 ※実際にかかった時間ではなくあらかじめ表記されている時間です。 タイプ:3-cl Open sleeping. |
席は選べましたが、残り2席しかなくどちらもトイレの真横でした。
Ки́евский вокзал(キエフスキー)駅

駅の構内。たくさんの窓口がありました。こちらでアプリの購入画面を見せると印刷してくれたような記憶があります。
列車を待つ間は椅子に座り、電光掲示板に自分の列車がいつ表示されるか待っていました。しかし、出発時間の30分前を過ぎても表示されないので不安になり、ホームを探して中に進みました。
すると、進んだ中にもう一つ電光掲示板があり、そこにキエフ行きの表示が書いてありました(右の4番目のKIEV 19:35分の13番ホームでした)。
このような[プチ冷や冷や]を経験するたびに、旅をしてるんだな~と思い知らされます。

夜行列車がすでに停車していて、多くの乗客が乗ろうとしていました。
車内の様子
車内は満席。乗客はロシア人かウクライナ人と思われる現地の人だけ。アジア人はモチのロンのこと、旅行者と思われるのは自分だけでした。
ちなみにモスクワからキエフ間の飛行機の直行便はありません。ロシアとウクライナが仲が悪いのでなくなったそうです。
廊下を挟んで四人席と二人席に分かれています。
四人席の上にも寝るスペースがあり、さらにその上には布団や毛布が置いてあるスペースになっています。興味深かったのが、乗客はみな列車に入るとすぐに布団を引き、いつ寝ても良い恰好に着替えました。スマホをいじる人もいれば、果物を食べる人、缶ビールを飲む若者たちもいました。車内販売はありませんでした。
自分の寝る場所は二人席の上段。四人席の上段に誰もいなかったので、この席の人が乗ってくるまで途中まで使わせてもらいました(四人席の上段の方が広いので)。
四人席の上段に横になり、頭側から写真を撮りました。左足を伸ばしていますが、ベッドからはみ出ています。廊下を歩いてる人の顔や頭にちょうど足が当たる状態になりますので、人が通ると分かったらすぐに足を曲げました。
消灯になる少し前、左側から人が来たので足を曲げたら右側からも人が来ていて曲げた足が、禿げたロシア人の男性の頭にペタっとついてしまったときは死を覚悟しました(相手は笑って許してくれました)。
こちらは二人席の上段から撮った画像です。四人席より一回り小さく、横になると体が3分の1はみ出ました。寝ている最中に寝返りをした時点でアウトです。
緊張のイミグレ
出入国カードを渡されましたが一体全体どう書いていいか分からず、なんとか必死に英語を翻訳しながら書きましたが、それでも分からない箇所は空欄にしました。前に座っていた男性がロシア語優しく教えてくれました。ロシア語は分からないですが、男性も一生懸命伝えようとしてくれて、凄く嬉しかった。
22時ぐらいから車内は暗くなり車内は静かになりました。24時40分になると列車はブリャンスクという場所に着き出入国管理が始まりました。まずはロシア人と思われる検査官が入ってきて簡単にチェックは終わりました。
そのあと少し寝て4時40分にウクライナに入国するための検査が始まりました。怖そうだけど綺麗な女性検査官が入って来て、車内は緊張した雰囲気になりました。ロシア側の検査官の時はベッドの上からパスポートを渡しましたが、ウクライナ側ではそうはいかず「降りろ」と言われました。目の奥まで見られているんじゃないかと思われるほど凝視され、そのあとパスポートを入念にチェック。さらに男性の検査官までやってきて二人でパスポートをスキャンしたりでチェックされました。ちなみに出入国カードはチラっと見ただけで特に問題ありませんでした。
AM6時12分の車窓風景
睡眠時間は2時間ちょっとでしたが、なぜか興奮して眠れませんでした。上段席から動画を撮影ました。淡々と外の風景が流れているだけですが、よろしければご覧になってください。
キエフに到着
到着したのは午前7時50分。ほぼ、記載されていた時間「19:35~07:52」通りでした。12時間半の夜行列車の旅は不安と興奮が入り混じって忘れられない体験になりました。
その国の伝統料理は日本でも食べることができ、その国の観光地は写真や動画で見ることができる。でも体験だけはそこでしかできない、まさに旅の醍醐味だと改めて思いました。
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次回はウクライナ・キエフの様子をお伝えします。
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